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夜、夫が寝たあとに、スマホで「夫婦 相談」と打ってみる。出てくるのは、住んでいない市の案内や PDF ばかり。どこに電話すればいいのか分からないまま、画面を閉じる。
相談先は、いまの状態で選びます。怖さがあるなら DV の相談窓口。別れるかどうかを法律の面で確かめたいなら、法テラスや弁護士。関係を立て直したいなら、自治体の女性相談や家庭裁判所の円満調停、カウンセリングが入口です。夫が一緒に来なくても、ひとりで使える場所が多くあります。
いまの状態で、最初の入口を分ける
同じ「夫婦の悩み」でも、いま話を聞いてもらう相手は人によって違います。悩みの中身より先に、自分がいまどの状態にいるかを見ます。
怒鳴られる、物に当たられる、お金や外出を制限される。そんなことがあって怖いと感じているなら、話し合いやカウンセリングより先に、DV の相談窓口へ。怖さがあるときは、夫婦で話す場を作るより、自分の安全を先にします。
DV相談ナビの「#8008」に電話すると、近くの都道府県の配偶者暴力相談支援センターにつながります。受付は、つながった機関の受付時間内です。一部の携帯電話や IP 電話からは、つながらないことがあります。DV相談+は、電話 0120-279-889 が24時間受付、チャットは12時〜22時です(2026年10月時点、公式サイトの表示)。いま身の危険を感じるときは110番へ。
怖さはないけれど、このままでいいのか分からない。そういうときは、次の3つから近いものを選びます。
- 別れるかを法律で確かめたい法テラスか弁護士へ。お金や子どものことも、ここで聞く
- 関係を立て直したい自治体の女性相談、家庭裁判所の円満調停、夫婦カウンセリング
- まず気持ちを整理したい女性相談支援センター(#8778)か、ひとりで受けるカウンセリング
どれに当たるか分からなくてもかまいません。無料の女性相談に「どこに相談すればいいか分からなくて」と電話して、行き先から聞いてもいいのです。
夫婦の相談先の違いを、ひとつの表で

平日の昼休みに窓口のページを開くと、受付は平日の日中だけ。カウンセリングのページは、夫婦2人で受ける前提に見える。同じ「相談」でも、使える条件はかなり違います。
| 相談先 | 費用 | 夫が来なくても | できること |
|---|---|---|---|
| 自治体の女性相談 | 無料が多い | ひとりで使える | 話を聞く、相談先の案内 |
| 女性相談支援センター(#8778) | 通話料は自分持ち | ひとりで使える | 困りごとの相談、支援の案内 |
| 家庭裁判所の円満調停 | 印紙1,200円分+切手 | 申立ては1人で。話し合いは夫と | 調停委員を交えた話し合い |
| 法テラス・弁護士 | 事務所ごと(法テラスの案内は無料) | ひとりで使える | 法律上どうなるかを聞く |
| 有料の夫婦カウンセリング | サービスごと | 2人での参加が前提 | 2人の話し合いを第三者が支える |
| 有料の個別カウンセリング | サービスごと | ひとりで受ける | 気持ちと伝え方を続けて整理 |
話す相手も違います。自治体の窓口と女性相談支援センターは相談員、円満調停は裁判官と調停委員でつくる調停委員会、法テラスの先は弁護士です。カウンセリングの相手の資格は、サービスや人によります。
それぞれに、できないこともあります。電話の窓口は、同じ相手に続けて話すのが難しいことがあります。円満調停は話し合いの場なので、夫の気持ちや結論を誰かが決めてくれるわけではありません。カウンセリングは、診断や法律の判断をしません。ひとりで受けるカウンセリングで、夫そのものを変えることもできません。
表のうち、公的な窓口と調停の欄は2026年10月時点の各公式サイトの表示です。カウンセリングと弁護士の欄は、一般的な仕組みを書いています。
どれが上ということはありません。女性相談で一度話してから円満調停を考えるなど、組み合わせて使ってもかまいません。お金や仕事など、夫婦以外の悩みも含めた振り分けは悩み別の相談先ガイドにまとめています。家事の分担で話がこじれているなら、夫が家事をしないときも近い内容です。

無料の公的な窓口と、家庭裁判所の円満調停
お金をかけずに、まず誰かに聞いてほしい。夫と2人だと話が進まないので、公的な場で話し合いたい。そういうときの入口が、この2つです。
自治体の女性相談・女性相談支援センター
多くの市区町村や都道府県には、女性の悩みを無料で聞く相談窓口があります。夫婦の関係や家族のこと、これからの暮らし方など、話題を限らずに受け付けているところが多くあります。名前は「女性相談」「男女共同参画センターの相談」などさまざまで、予約の要否や受付時間は自治体ごとに違います。
探し方は2通りです。「住んでいる自治体名+女性相談」で検索するか、厚生労働省の「支援情報検索サイト」で、悩みの種類から相談窓口を探します。
都道府県の窓口につなぎたいなら、#8778(はなそう なやみ)へ。かけた地域の女性相談支援センターにつながります。通話料は自分持ちで、使えない地域や回線があります。受付時間はセンターごとです(2026年10月時点、厚生労働省「あなたのミカタ」の表示)。
夜は電話しにくくても、平日の昼休みの15分なら話せる、という人もいます。向いているのは、お金をかけずにまず話したい人です。名前を出さずに話せる窓口もあります。毎月同じ相手に続けて話したい人には、物足りないことがあります。
家庭裁判所の「夫婦関係調整調停(円満)」
家庭裁判所というと離婚の手続きを思い浮かべがちですが、関係を続けるための調停もあります。裁判所の公式ページでは、この手続きについて「離婚した方がよいかどうか迷っている場合にも、利用することができます」と案内しています。
申し立てるのは夫か妻で、ひとりで申し立てられます。申立先は、相手方(妻が申し立てるなら夫)の住所地の家庭裁判所か、2人で決めた家庭裁判所です。費用は収入印紙1,200円分と、連絡用の郵便切手です。切手の額は裁判所ごとに違います(2026年10月時点、裁判所の公式サイトの表示)。
調停では、調停委員会が2人それぞれから事情を聞き、話し合いを手伝います。話し合いがどう終わるかは、始める時点では決まっていません。
申し立てると、夫にも裁判所から連絡が行きます。 夫に知られずに使える手続きではありません。夫が出席しなければ話し合いは進めにくいので、申立書の書き方や必要な書類と合わせて、公式ページと申し立てる裁判所の案内で確かめます。
向いているのは、2人だけだと話がこじれるけれど、第三者を入れて話し合いたい人です。まだ夫に知られずに考えたい段階なら、先に女性相談で話してみる順番もあります。
別れるかどうかを考えるなら、法テラスと弁護士
夫との関係に疲れて、離婚という言葉が頭に浮かぶこともあります。浮かんだこと自体で、自分を責めなくてかまいません。
ただ、お金や子ども、住まいのことが法律上どうなるかは、友人やカウンセラーの意見では分かりません。法律の専門家に確かめます。
入口になるのが法テラスです。サポートダイヤル(0570-078374、平日9時〜21時、土曜9時〜17時)に電話すると、内容に合わせて法制度や相談できる窓口を案内してもらえます。収入や資産などの条件に当てはまれば、弁護士との無料の法律相談を使えることもあります。条件は法テラスの公式サイトで確かめます(2026年10月時点)。
休日の午前、家族が出かけているあいだに電話する、という使い方もあります。知り合いに弁護士がいなくても、法テラスの案内から探せます。弁護士事務所に直接相談する場合、相談料は事務所ごとに違います。
有料のカウンセリングを申し込む前に、確かめること
夕食のあと、カウンセリングの料金ページを開いて、申込みのボタンの前で手が止まる。有料のカウンセリングには、夫婦2人で受ける形と、ひとりで受ける形があります。夫が乗り気でないなら、まず自分ひとりで受けて、夫への伝え方や自分の気持ちを整理する人もいます。
料金の形や契約の条件は、サービスごとに違います。申し込む前に、公式サイトで次の項目を見ておきます。
- 相手の資格(公認心理師など)
- 1回の時間と料金、月額制か1回ごとか、最低登録期間
- 2人同時だけか、ひとりずつの面談もできるか
- 解約の方法と期限、返金の扱い
- 暴力や緊急のときの案内が書かれているか
資格の見方や、初回に話すことのメモはオンラインカウンセリングを初めて使う前ににまとめています。
合うのは、怖さはないけれど、2人だと話が進まない人。毎月の費用を決めて払える人です。怖い・危ないと感じている人は、先に最初の章の窓口へ。法律の判断がほしい人には、法テラスや弁護士のほうが合います。
オンラインカウンセリング「Kimochi」自分ひとりで、どちらの味方でもない人と整理したいときは
Kimochiは、公認心理師にビデオで話を聞いてもらう月額制のオンラインカウンセリングです。ひとりで受けるプランは、月1回30分で税込4,840円(最低登録期間4か月)。月2回・月4回のプランもあります。自動更新で、支払いはクレジットカードのみ、返金は原則として受け付けていないとされています(2026年10月時点、公式サイトの表示。初月は割引あり)。上の項目は、下のリンクから開く公式サイトで確かめてから決めてください。医療機関や法律相談の代わりではないので、怖いと感じることがあるときは、先に最初の章の窓口へ。
Kimochiには、夫婦など2人で受けるペアカウンセリングもあります。公認心理師1人が2人を担当し、1回約60分、月1回のプランは税込16,500円です。2人で1つのプランを使い、予約には2人の同意が要るとされています(2026年10月時点、公式サイトの表示)。
相談の前に、メモを書いておく
窓口の番号は分かった。でも、何から話せばいいか分からなくて電話をかけられない。そんなときは、話す前にスマホのメモ帳に書いておきます。
- 困っていることを1行で
- いつごろから、きっかけは何か
- どうなりたいか(続けたい・分からない・離れたい)
- 夫に知られたくないか
- 子どもの有無と年齢
「どうなりたいか」は、「分からない」と書いてかまいません。分からないことも、相談の中身です。
このメモは、女性相談の電話でも、調停の申立てでも、カウンセリングの初回でも使えます。夫と直接話す前の切り出し方は、夫が話を聞かないときに、聞いてもらいやすい時間と最初の一言を書いています。
よくある質問
どこに電話するかより先に、困っていることを1行にしておく。それがあれば、どの窓口でも話し始めやすくなります。
参考にした公式情報







