「もっといい人がいるかも」で別れるか迷うとき|迷いの正体の見分け方と決め方

もっといい人がいるかも

※本記事にはプロモーション(広告)が含まれます。

金曜の夜、恋人といつもの店でごはんを食べた帰り。話はふつうに楽しかったのに、電車でアプリの通知を見た瞬間、「この人で決めていいのかな」と思ってしまう。大きな不満があるわけではないぶん、誰にも言いにくい迷いです。

この迷いは珍しいものではありません。そして、それだけでは別れる理由にも、続ける理由にもなりません。決め手になるのは迷いの中身です。比べている相手は誰なのか。今の相手に我慢できないことはあるのか。そこを分けると、続ける・離れる・期限を決めて待つの中から、自分で選べるようになります。

目次

その「もっといい人」は、誰のこと?

両手でハートの形をつくる人

「もっといい人」と一口に言っても、頭に浮かべている相手は人によって違います。分けると、だいたい次のどれかです。

  • 職場の先輩や最近よく話す友人など、実際に気になる人がいる
  • アプリのプロフィール、SNS で見かける人、友人の恋人など「見えている誰か」と比べている
  • 特定の誰かではなく、まだ会っていない誰かを思っている

実際に気になる人がいるなら、それは漠然とした迷いとは少し違います。その人とどうなりたいのか、という具体的な気持ちの問題です。今の恋人と比べる前に、その人への気持ちだけを取り出して考えたほうが、自分の本音に近づけます。

見えている誰かと比べている場合、比べている材料に偏りがあります。アプリのプロフィールは本人が選んだ写真と文章で、友人ののろけ話は友人が話したい部分だけ。一方で、今の恋人のことは寝ぐせも機嫌の悪い日も知っている。条件のそろわない比べ方なので、今の恋人が見劣りして見えるのは当たり前です。

いちばん答えが出にくいのは、まだ会っていない誰かと比べているとき。想像の中の相手には欠点がありません。比べる相手が頭の中にしかいないので、何度比べても決着がつかないのです。

もうひとつ、この迷いが何度目かも振り返ってみる価値があります。前の恋人のときも、付き合って半年くらいで同じことを考えていなかったか。もしそうなら、迷いの原因は相手よりも「一人に決めること」そのものへの不安にあるのかもしれません。

この迷いには「もっといい人がいるかもしれないシンドローム」という呼び方もあります。東洋学園大学の相羽美幸准教授は、東進の学生向け Q&A ページへの回答(2024年3月)でこの呼び方を紹介し、原因として、付き合いが長くなって新しい発見が減る「慣れ」や、大学や職場で異性と関わる機会が増えることを挙げています。同じ回答では、暴力やモラハラのように我慢できない問題があるかどうかで分けて考えています。この区別は、次の章の話にそのままつながります。

迷いと、我慢しなくていいことは別もの

たとえば、友人とのランチで「彼、人前で私の服をばかにするんだよね。でもそれ以外は優しいし、贅沢な悩みかな」と話している場面。これは「もっといい人がいるかも」という比べる迷いとは、中身が違います。

比べる迷いは、ほかの誰かが見えたときに出てくるものです。一方で、次のようなことは、ほかに誰がいてもいなくても、今の関係そのものの問題です。

  • 叩く、物を投げる、壁を殴るなどの暴力
  • 人格や見た目を否定する言葉を、繰り返し言われる
  • お金の使い道や、友人・家族との付き合いを制限される
  • 何度話しても、同じ約束が破られ続ける

我慢できないことがあるなら、それは迷いではなく、別の問題です。 「もっといい人がいるかもなんて贅沢だ」と自分を責めて、こうしたことまで飲み込まなくていい。離れることを考えるのは、わがままではありません。

ひとりで判断がつかないときや、相手が怖いと感じるときは、公的な相談窓口があります。

  • DV相談ナビ「#8008」:電話すると、近くの配偶者暴力相談支援センターなどの窓口につながります(受付時間はつながった窓口によって違います。一部の IP 電話などからはつながらないことがあります)
  • DV相談+(内閣府):電話 0120-279-889 は24時間、チャットは12時〜22時。ウェブのフォームからも相談できます

身の危険を感じたときは、ためらわず110番に電話してください。窓口の情報は2026年10月時点のものです。

比べ続けてしまうのは、選択肢が見えすぎるから

夕暮れに並んで歩く二人のシルエット

昼休み、消していなかったマッチングアプリを何となく開くと、「あなたへのおすすめ」に新しい人が並んでいる。夜は SNS で、友人が恋人と行った旅行の写真が流れてくる。今の環境では、ほかの誰かがいつでも目に入ります。

選択肢の多さと満足度については、心理学の研究があります。アメリカの心理学者バリー・シュワルツらは2002年の論文で、いちばん良いものを探し尽くそうとする人を「マキシマイザー」、自分の基準を満たすものが見つかればそこで決める人を「サティスファイサー」と呼びました。調べた範囲では、マキシマイザーの傾向が強い人ほど、選んだ結果への満足度が低く、後悔を感じやすいという結果が出ています。ただ、その後の研究では測り方によって結果が変わるという指摘もあり、決着した話ではありません。スーパーでジャムの種類を増やすと売れにくくなった、という有名な実験も、同じ結果が出なかった研究があって評価が分かれています。

それでも、比べる材料が毎日届く環境で迷いが出るのは、性格のせいとは限りません。迷いを消そうとするより、材料のほうを減らすほうが現実的です。

やり方は地味なものです。アプリを使っていないなら、2週間だけ消してみる。消すのに抵抗があるなら、通知だけ切る。SNS は「寝る前の10分だけ」のように見る時間を決める。期間を区切ると、そのあいだに迷いが小さくなったのか、変わらなかったのかが分かります。変わらなかったなら、迷いの原因は環境ではなく別のところにある、という手がかりになります。

同じことを何度も考えてしまうときの、考える時間の決め方は 取り越し苦労をやめたいときの考え方 にまとめています。

付き合う前に「もっといい人がいるかも」と思ったら

3回目の食事のあと、帰り道で「付き合ってほしい」と言われた。嫌いではないし、一緒にいて楽しい。でも即答できず、「少し考えさせて」と言って帰ってきた夜。こういうときにも、同じ迷いは出てきます。

付き合う前は、相手を知る材料がまだ少ない時期です。最初から強く好きだと思えなくても、会ううちに気持ちが育つことはあります。反対に、何度会っても育たないこともある。どちらになるかは、決める前にもう少し確かめられます。

ひとつは、一緒にいるときの自分の様子です。話を合わせすぎていないか、帰ったあとにどっと疲れていないか。相手の良し悪しより、自分が無理をしているかどうかのほうが、付き合ってからの居心地を左右します。

もうひとつは、断ったときの相手の反応を想像してみること。想像しただけで怖さを感じるなら、それ自体が大事な情報です。

すぐに決められないなら、「あと2回会ってから返事をしたい」と期限を伝えて会ってみる方法もあります。返事を待たせる形にはなりますが、あいまいなまま会い続けるよりは誠実です。

一方で、何度会っても好きになれない、付き合える気がしないと感じるなら、断るのも立派な選択です。断るときは短く、理由を並べすぎないほうが相手も受け止めやすい。「ほかにもっといい人がいそうだから」とは言わずに、自分の気持ちとして伝えます。

何度か会って考えたけれど、お付き合いは難しいと思いました。誘ってくれて、ありがとう。

相手の気持ちが自分に向いているかどうかが気になるときは、心が繋がっている男女の特徴 も手がかりになります。

続ける・離れる・期限を決めて待つ。どれにするかは自分で選ぶ

日曜の夜、来月のカレンダーを眺めながら「この予定、彼と行くのかな」と手が止まる。そういうときに、迷いの中身ごとに考える順番を並べると、こうなります。正解の表ではなく、考える手がかりとして見てください。

迷いの中身 選ばれやすい形 その前に確かめること
実際に気になる人がいる 離れる/期限を決めて待つ その人と付き合いたいのか、今の関係から離れたいだけなのか
アプリ・SNS・友人の恋人と比べている 期限を決めて待つ/続ける 比べる材料を減らした期間に、迷いが小さくなるか
特定の誰かではない、まだ会っていない誰か 続ける/期限を決めて待つ 前の恋人のときも同じ迷いがあったか
我慢できないことがある 離れることを考えていい ひとりで抱えず、相談窓口や信頼できる人に話す

期限を決めて待つなら、何を確かめるための期限なのかを先に決めます。「次の連休を一緒に過ごして、楽しめたかどうか」「アプリを1か月消して、それでも迷いが残るか」。確かめることがないまま「しばらく様子を見る」にすると、期限が来ても判断の材料が増えていません。期限を延ばし続けると、待つこと自体が答えの先送りになってしまいます。

離れると決めたなら、伝え方にひとつだけ気をつけたいところがあります。「もっといい人がいる気がする」は、相手からすると誰かと比べられた結果として届きます。「気持ちが続かなくなった」と自分の側のこととして話すほうが、お互いに次へ進みやすくなります。

続けると決めたなら、相手のいいところを数え直すより、二人で新しいことをひとつしてみるほうが、手応えがあることもあります。行ったことのない街に出かける、ふだんしない話をしてみる。迷いの原因が「慣れ」なら、知らなかった相手の一面が見えるだけで、気持ちが動くこともあります。

「別れて後悔しない?」と聞かれたら、正直なところ、それは誰にも分かりません。続けて後悔するかどうかも同じです。分かるのは、そのとき自分で考えて決めたかどうか。人に言われて決めたことは、うまくいかなかったときに、言った人のせいにしたくなります。自分で決めたことなら、少なくとも次に迷ったとき、何を大事にして選んだのかを思い出せます。

決めきれない気持ちを、誰かに話して整理する

友人にランチで話したら、「贅沢な悩みだよ」で終わってしまった。別の友人には「じゃあ別れなよ」とあっさり言われた。恋人本人には、もちろん言えない。この迷いは、話す相手を選びます。

それでも、誰かに話すことには意味があります。頭の中で考えているうちは同じところを回っていても、口に出した自分の言葉を聞いて「あ、本当はこう思っていたんだ」と気づくことがあるからです。

話す相手の候補は、事情を知っていて決めつけずに聞いてくれる友人や家族。眠れない、食欲がないなど、気持ちのつらさが強いときはカウンセリング。それから、電話占いやチャット占いを、利害関係のない話し相手として使う人もいます。

占いで「この人が運命の人か」が分かるわけではなく、結果が当たるとも限りません。 使うなら、答えをもらう場所ではなく、決めきれない気持ちを話して整理する時間として。「誰かに決めてほしい」「納得できるまで何度も聞き直したくなる」という人は、使い過ぎに気をつけたほうがいい。使う前に、回数と金額の上限を決めておくと安心です。

占いのサイトや占い師から、「祈願」「縁結び」など、鑑定料とは別の有料サービスを勧められることもあります。応じる必要はありません。その場で決めずに切り上げて、困ったら消費者ホットライン「188」に電話すると、近くの消費生活センターなどを案内してもらえます。

1分あたりの料金や通話料の考え方は 電話占いは怖い?危ない?初めてでも後悔しない使い方と選び方 に、電話とチャットのどちらが合うかは チャット占いは安全? LINE で使うときに確かめること にまとめています。占い以外も含めて相談先を選ぶなら、誰に相談すればいいかわからないとき を。

占いではなく、まず誰かに話を聞いてほしいときは、公的な窓口もあります。

  • よりそいホットライン(0120-279-338、福島県からは 0120-279-226)
  • まもろうよ こころ(厚生労働省。電話や SNS で話せる窓口をまとめたページ)

窓口の連絡先は2026年10月時点のものです。

よくある質問

恋人に「もっといい人がいるかも」と言われた(思われている気がする)

相手が本当はどう思っているのかは、この記事からは分かりません。言われた言葉の意味は、言った本人に聞くしかないからです。

言われてつらかったなら、そのことは伝えていい。「そう言われて悲しかった」と、自分の気持ちとして話せば、相手を責める形になりにくくなります。そのうえで考えたいのは、相手の気持ちを推し量ることより、自分がこの関係を続けたいかどうか。相手の言葉に振り回されそうなときほど、自分の気持ちに戻ってきてください。

別れたあとで「やっぱり前の人がよかった」と思ったら?

別れたあとに気持ちが揺れるのは、珍しいことではありません。連絡するかどうか迷っているなら、勢いで送る前に、自分の気持ちが落ち着いているかを確かめる時間をとります。連絡の目安や最初の1通の考え方は 喧嘩別れのあと、連絡していい? にまとめています。

このまま迷っていたら、結婚できない気がする

迷いがあることと、結婚できるかどうかは別の話です。焦りを感じるときは、その中身を分けてみると少し楽になります。年齢のことなのか、周りが結婚していくことなのか、一人でいる将来が不安なのか。焦りの正体によって、考えることは変わります。30代の焦りとの向き合い方は 30代で人生に焦りを感じたときの向き合い方 で詳しく書いています。


迷っている今の時間も、無駄にはなっていません。何に引っかかって、何なら気にならないのか。それが見えてきたころには、相手のことも自分のことも、迷う前より少しよく分かっているかもしれません。


この記事を書いた人: asqme 編集部(運営者情報・編集方針)

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